Miscellaneous Documents by Hanshakaijin Circle
あなたは誇り高き知的労働者、コンサルティング会社のスタッフです。ハードワークで有名な業界ゆえに、今日も深夜残業。ようやくひと段落かと思いきや、上司から「明日の朝までにクライアント提案をまとめろ」との指令が。与件も曖昧なまま、明日の朝までに提案資料を作らなければなりません。
でもご安心を。コンサルティング会社には過去に使われた(あるいは使われなかった)無数の提案資料が残っているのです。それらを組み合わせることで、朝までに提案資料を作り上げることは可能なはず。だからといって、滅茶苦茶に並べるだけではいけません。
一貫性があり、論理的で、説得力のある提案ができるかどうかは、あなたのスライドの集め方にかかっています。
プレイヤーは順番に、場に並べられたスライドカードを集めていきます。どのようなスライドカードを集めていけばよいのでしょうか?
提案資料は、「一貫性」が重要です。コンサルティング会社が提案するのは、DX(デジタルトランスフォーメーション)だったり、新規事業だったり、SDGsのための取り組みだったりと、さまざまです。スライドカードの中には、どのような分野の提案なのかが、アイコンで示されているものがあります。これをカテゴリーアイコンと呼びます。同じカテゴリーアイコンを集めて、一貫性のある提案資料を作ることができれば、高得点です。
また、「ストーリーの流れ」も重要です。スライドカードの右上には数字(ページ番号)が書かれています。これが連番かつ昇順になるように、カードを集めていきます(2→3→4など)。連番が続けば続くほど高得点。でも、どうしても余計なスライドが混じってしまうことも。そんな時は、邪魔なスライドをAppendixに移動してしまえばいいのです。
これまでの人生で作ったスライドの枚数がもっとも多いプレイヤーが、スタートコンサルタントになり、最初の手番を行います。
表紙カードとAppendixカードは、プレイヤーごとに用意されています。各1枚プレイヤーに割り当てます。2人もしくは3人で遊ぶ場合、割り当てられなかったカードは使用しません。
スライドカードは、①WHY、②WHAT、③HOWの3種類があります。これらは裏面の色で区別できます。種類ごとにシャッフルし、裏向きのまま1枚ずつ各プレイヤーに配ってください。ここで配られた3枚のスライドカードを、「初期スライドカード」と呼びます。これは配られたプレイヤーのみが確認できます。
次に、残りのスライドカードを上からWHY⇒WHAT⇒HOWの順番になるよう裏向きに重ねて、山札を作ってください。(下図参照)
割り当てられた表紙カードは、ゲーム中にプレイヤーの駒のように用います。裏表はどちらでも構いません。この表紙カードおよび、山札からめくった6枚のスライドカードを、下図のように山札のまわりに円形かつ時計回りに並べます。これを「タイムトラック」と呼びます。明け方まで刻々と流れる時間を表しています。
Appendixカードは、プレイヤーの場に置いてください。Appendixカードと、初期スライドカードは、ゲーム終盤(スライド整理フェーズ)で使用します。
スライド収集フェーズと、スライド整理フェーズの2つのフェーズから成ります。
このゲームでは、表紙カードを駒のように用いて、タイムトラック上を時計回りに進めていきます。もっとも後ろのプレイヤー※が、常に手番になります。同じプレイヤーの手番が続くこともあります。
※直前の手番で表紙カードの追い越しが発生したなら、追い越された中でもっとも後ろのプレイヤー、発生しなかったなら直前と同じプレイヤー
手番プレイヤーは、スライドカードの置かれているいずれかの場所を選び、そこに置かれているスライドカードを獲得します。獲得したスライドカードは、プレイヤーの場に表向きに置きます。続けて、表紙カードを、選んだスライドカードのあった場所に移動します。
ゲームの状況によっては、ひとつの場所に、複数のカードが置かれていることがあります。その場合、置かれているすべてのスライドカードを獲得しなければなりません。
獲得したスライドカードをプレイヤーの場に置く際は、過去に獲得したスライドカードの右側に並べてください。スライドカードを並べ替えることはできません。ただし、同時に複数のカードを獲得した場合は、それらの順番は自由です。この場合も、次の手番以降に並びを変えることはできません。
タイムトラックに、山札からスライドカードを補充します。
スライドカードが補充されるのは、手番プレイヤーが元いた場所から、最後尾プレイヤーの手前までです。 手番プレイヤーが遠くの場所に移動した場合は、複数の場所にスライドカードが補充されることになります。
また、誰からも選択されなかった場所は、スライドカードが残ったままです。ここにも補充されます。この場合、その場所に置かれているスライドカードは複数枚になります。
図1の後、スタートコンサルタントの表紙カードがあった場所に、1枚スライドカードが補充されます。
図2の後、青色のプレイヤーの手番になります。
もしも図3のように、青色のプレイヤーが左下のカードを獲得すると、表紙カードのあった場所から、最後尾プレイヤーの直前までの3か所に、1枚ずつスライドカードが補充されます。
山札が尽きた場合、補充できなかった場所はそのままにします。その後、手番プレイヤーは、スライドカードを獲得せず、パスをするという選択が可能になります。パスをしたプレイヤーは、その後のスライド収集フェーズに参加できなくなり、残りのプレイヤーのみでスライド収集フェーズを続けます。全員のプレイヤーがパスをした、あるいは、すべてのスライドカードがなくなった場合、スライド収集フェーズを終了します。
スライド整理フェーズでは、まず、初期スライドカードをスライド収集フェーズで獲得したカード列の好きな場所に加えてください。スライド収集フェーズでカードを追加できるのは右端だけでしたが、ここでは左端や、カードとカードの間でも構いません。
初期スライドカードを追加した後、プレイヤーはこのカード列を手札として持ちます。これらのうちの一部を、内容を伏せてAppendixに移動することができます。これまで同様、スライドカードの並び替えはできませんが、Appendixに移動することで、スライドカードの並びを連番にできます。Appendixに移動したスライドカードの順番や、移動する枚数は自由です。
Appendixに移動していないスライドカードを「本編」と呼びます。
すべてのプレイヤーがスライド整理フェーズを完了したら、各プレイヤーは、Appendixも含めてスライドカードを公開し、得点計算を行います。
このゲームでは、「一貫性」「ストーリーの流れ」という2つの得点要素があります。
本編のスライドカードの中で、各カテゴリーアイコンの付いているカードの枚数を確認します。それぞれのカテゴリーアイコンをもっとも多く集めたプレイヤーは、5ポイントを得ます。5種類のカテゴリそれぞれに得点が与えられます。もしも、同数のプレイヤーがいる場合は、それぞれのプレイヤーが5ポイントを得ます。
一方で、カテゴリーアイコンの付いているカードを獲得したものの、そのアイコンを最も多く集められなかったプレイヤーにはペナルティがあります。
Appendixに移動したカードも含め、そのカテゴリーアイコンのあるカード1枚につきマイナス1~3ポイントとなります。下表のようにプレイヤー人数によって変動します。
本編のスライドカードの中で、右方向に昇順かつ連番になっているカードのセットが存在すれば、下記の表に応じたポイントが得られます。多くの枚数が昇順かつ連番になっていれば、さらに大きなポイントが得られます。
例えば、2枚のセット2つと3枚のセットと、5枚のセットが存在すれば、14ポイントが得られます。
もっとも多くのポイントを得たプレイヤーは、競合コンペに勝利し、数十億円の案件を獲得し、コンサルティング会社の「パートナー」に昇進します。つまり、このゲームと人生に勝利します。
同ポイントの場合は、Appendixに移動していないスライドカードが少ないプレイヤーが勝利します。同枚数の場合は、スタートの遅かったプレイヤーが勝利します。
勝利したプレイヤーは、集めたスライドカードを用いて、他のプレイヤーに対してスーパープレゼンテーションを実際に披露して、名実ともにあなたが優れたコンサルタントであることを誇示しましょう。
「一貫性」と「ストーリーの流れ」の他にも、提案に大切なことがあります。それは「簡潔さ」です。冗長な提案は避けましょう。
得点計算を行う際に、本編のスライドカードの枚数を確認します。プレイヤーの中で、もっとも枚数の少ないプレイヤーを基準とし、他のプレイヤーはそれを超えた枚数だけポイントをマイナスします。